DAY 327 Squall

硬い椅子の上で目を開けて少し身体を捩った。うん、熟睡と言って差し支えないくらい眠れた気がする。カフェテリアでホットサンドを食べて荷物を背負い空港を出た。さっきインフォメーションでセントロ行きのバスがちょっと離れたバス停ではなく目の前から出ると聞いたが本当だろうか?

夜勤明けの空港職員たちに混じって待っていると本当にバスが来た。隣の男にセントロに行くのかと尋ねると肯定の答えが返ってきたのでちょっとガッツポーズ。荷物が重すぎるのでこれで楽できると思ったのだがそれは大きな間違いだった。

バスは大通りをちょっと走っただけですぐにセントロとは逆方向に進みいつの間にか自分以外の乗客は全員降りてしまった。そしてエンジンが切られて停車したのはどこか違う空港の建物の前。おいおい、これって空港間のシャトルバスじゃん。セントロに行きたいのだと運転手に伝えると5分後にまた出発するから乗っとけと言われたので待つしかなかった。

再度発車したバスが再び大通りに出たのを見計らい適当なところで降りて別のセントロ行きのバスに乗り換える。ちょうど朝のラッシュ時間と被ったので車内はすし詰め状態だったがなんとか無事にセントロまで辿り着くことが出来た。

目当てのカサが満室だったので別のカサを紹介してもらいチェックイン。身体は汗でべとべとだったのですぐにシャワーを浴び、ついでに洗濯を済ませて外の物干し場に行こうと廊下に出た瞬間に聞こえて来たのは激しい雨音だった。降り方は東南アジアで時々遭遇したスコールみたいだったが一向に止む気配は無く。結局雨が止むまで二時間ほどかかった。

夜になり安食堂に寄った帰りにネットが繋がる広場でメールを確認する。気にかけていた差出人からのメールを開くとそこには「Your booking is all set and confiremed」という一文が。その意味が脳に伝わると安堵と落胆がいい按配で入り混じった感情に包まれた。帰国日が完全に確定してしまったなあとしばし物思いに耽っていると目の前の地面を雨粒が激しく叩き始め、そのまま立ち尽くすしかない。

 

Shlohmo – Places


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です