DAY 238 The mood of something ends.

イスタンブールを去る、こんな日に限って空は青く晴れ渡っていた。仲良くなった同室のトルコ人の男に「こんな晴れてるんだからもう一泊するんだろ?」言われたがすでにアテネ行きの航空券を買っちゃってるしなあ。しかしこんな綺麗に晴れたのって初日以来じゃなかろうか、なんだか悔しい。

空港のラウンジで気持ち悪くなる一歩手前まで軽食を詰め込みいざアテネへ。イミグレーションでパスポートに押されたシェンゲン共通の味気ないスタンプを見てヨーロッパに戻ってきたと改めて実感する。しかもお財布に優しくないユーロ通貨圏、気を引き締めていかねば。

空港から中心部までのバスに乗るため5ユーロのチケットを買おうとしたのだが20ユーロ札を出したが返ってきた釣り銭は10ユーロ札と2ユーロ硬貨一枚、1ユーロ硬貨2枚。足りないよと指摘したらフィフティーンだと突っ返されていらいら。ちょっと粘ったら硬貨が5ユーロ札になって戻ってきたのでよかったけど初っ端からのちょろまかしでちょっと萎えてしまった。

シンタグマ広場でバスを降り、地下鉄に乗ったほうが楽なのだが節約のためホステルまで歩くことにする。洒落ているとは言いがたい落書きだらけ、がたがたの舗装の道路、時折漂うションベン臭さ。ギリシャ経済のニュースをちょくちょく見ていたのでイメージ通りっちゃイメージ通りかな。でもこういう何かが終わりかけている雰囲気は決して嫌いじゃないのだ。

 

坂本慎太郎 – 幻とのつきあい方


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