DAY 234 So Inspiring

FOTOISTANBULが開幕した。ホステルから一番遠い会場の出展者にロバート・フランクの名前を見つけたので今日はそこを攻めてみることにする。

大通りをしばらく歩いて坂道を上ってちょっと迷子になってやっと赤いアイコンを見つけた。建ち並ぶ倉庫の奥に行くとそこには廃屋一歩手前の大きな洋館、この建物を全て使って展示しているみたいだ。

ロバート・フランクの展示、縦長のロール紙がずらりと高い天井から垂れ下がっていた。セレクトやトリミングの印がついたベタ焼きが特に面白い。同じ場面でシャッターを複数回切って何故これを選んだのか、ここをトリミングすることで何を主題にしたかったのかが想像出来る。

面白い作品も多かったが目を引かれたのは展示の仕方だった。これまで見たことのある写真展の中で最もバリエーションに富んでいてかつ囚われていないというか。トイレの個室の中や壁のへこみにまで作品が展示されて、また紙ではなく布地に暖簾みたいに切れ目を入れてプリントしているものもあった。

「綺麗な白い壁と計算された照明が当てられてこそ」みたいな先入観が吹き飛ばされて気持ちいい。それはそれで嫌いじゃないんだけど、複製可能な写真だからこそ外気や湿気入りまくりなこんな建物で思い切ったことが出来るのだと改めて思う。イスタンブールに来てよかった、ほんと。

 

やくしまるえつこ – X次元へようこそ


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