朝食を食べて足早に郵便局へ。送るものはヤズドで買った絵、そして三ヶ月近くバックパックの中身を圧迫してきたブダペストの古着屋で一目惚れしたジャケットだ。荷物に余裕が出来たしヨーロッパに戻ったらオリーブオイルとか持ち歩けるかも。
小包カウンターではちょっと予想していたけど絵が入ったボール紙の筒を見てちょっと面倒くさい顔をされる。これは別送したほうがいいと言われるが料金は高くなるしそれは勘弁。頼み込んで筒をジャケットで包んでその外側を段ボールで補強してもらう形にしてもらった。後は無事に届いておくれと祈るばかり。
手持ちのイラン・リアルで帰るだけ煙草を買い込み空港行きのバスに乗り込む。イランで、いや生涯乗った中で一番豪華なVIPバスはすいすいと北上して時間通りに到着した。空港だけ、数時間だけのテヘラン滞在。
チェックイン・カウンターが開くまで椅子に座って待っていると隣のマダムが流暢な英語で話しかけられる。マダムの家族や親族は世界中に散らばっているらしく娘はロサンゼルスで映画の仕事をしているそうな。今日はカナダから親戚が来るから迎えに来たのよと話すマダムの手にはぴっかぴかのiPhone6が握られていた。ん、バブリー。
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