空港行きのバスに揺られているせいで自分の気持ちも揺れていた。名残惜しさがなかなか消えてくれない。空港に着いたらチェックインカウンターがもう締め切られていてまたホステルに出戻りしちゃう、なんて笑えない妄想が浮かびそれならそれで全然悪くない気がした。
飛行機は定刻で離陸した、いや離陸してしまった。昨日チケットを買った直後の高いテンションはどこに家出してしまったのだろうか?起きているのが嫌だったのでイスタンブールに着陸するまでずっと眠っていた。
ビシュケク行きが出発するまで6時間あった。時間を潰していたラウンジには喫煙室が無かったので少し離れたゲート付近にあるカフェまで出向く。てっきり密閉されたひどいにおいの喫煙室だろうと思っていたが、実際には屋外のバルコニーに灰皿が置いてあり落下防止の金網で仕切られているだけの場所だった。
すぐ目の前には飛行機その後ろには滑走路、さらに奥にはイスタンブールの街が地平線上に平べったく広がっている。だだっ広い風景を見ながら煙を吐いていると気分が高揚し始めていることに気づいてちょっと嬉しくなった。「あれ、まだいけるじゃん」と。
真心ブラザーズ – 明日はどっちだ!
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