DAY 133 Yellow Submarine, Yellow dress.

週に一便しかないクラクフ行きの夜行バスがきっかけでブダペストの日本人宿から一緒だった二人と今日でお別れだ。ブダペストを出発する前に宿にいた誰かが我々を「少年隊」と呼んでいたが、残念ながらヒガシ役に適する人はいなかったと思う。どちらかというとダチョウ倶楽部に近いような、でもそうなるとジモンさんポジションはちょっと勘弁みたいな。

次の宿の名前はホステル・サブマリン。案の定ホステルが入居している建物の玄関を開けたらビートルズのイエロー・サブマリンのポスターが貼ってあった。そしてレセプションにいた女性が無地の黄色いワンピースを着ていて(とてもよく似合っていた)、「それイエローサブマリンとかけてる?」と聞いたら「あらやだ今気付いた!」と恥ずかしそうに笑っていた。

旧市街の外周にある公園を歩いていると何かの撮影が行われていて、大きな業務用のビデオカメラが追っかけているのは5人のヤングなマッチョだった。近くにあったベンチに座ってしばし撮影を見学。やっぱりここは三脚使わず手持ちで下からあおりますよねえ、とバルクールっぽく軽快に動くマッチョを見ながら一人で頷いていた。

ホステルに戻る途中で買ったパスタをキッチンで茹でている最中ずっと受付の女の子の黄色いワンピースが頭から離れない。飯を食ったらちょっと一枚撮らせてと頼んでみようと決心した数分後、受付のほうが騒がしかったので廊下に出るとそこには颯爽と出口に向かって早足で歩いて行く黄色いワンピースが。

声を掛ける暇もなく彼女は「やったーシフト終わったー」と背中で語りながら早足で去っていった。パスタなんぞ呑気に茹でてる場合じゃなかった。ああ、もうほんと、やだやだ。

 

Jimi Hendrix Experience – All Along The Watchtower


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です