初めて会った彼はFoster the Peopleの黒いTシャツを着ていた。後で聞いたらバンドの存在を知っているわけではなく、キガリの古着屋で見つけたらしい。ルワンダの古着屋に行くと知識さえあれば驚くようなブランドの掘り出し物が見つけることができるそうだ。
昨日ムランビに行くために来たニャマガベに今日もバスに乗ってやって来た。ルワンダは国土が広くないのでキガリから数時間バスに乗ればバスで行けてしまう。主要道路は舗装されているし車内も完全着席制で定時運行なので補助席に座らない限り驚くほど快適だ。
ザンジバルの友人から紹介された彼と落ち合って近くのレストランに入って昼食を食べる。そこで前述の古着の話やルワンダでは飲食店にTVか音楽、酒、看板娘があれば料理の味は関係なく流行るらしいとも聞いた。携帯やスマートフォンの普及率は高いがTVは珍しいらしく、実際に自分たちのテーブルから離れたところにあるTVで放映されているヨーロッパのサッカーの試合を見るために多くの客が群がっていてちょっとしたパブリック・ビューイングみたいだった。
ルワンダについて以外にもカメラの話などで盛り上がった後に店を出て二人で煙草を吸いながら近くの村までぶらぶら歩く。「おばちゃんに写真を撮らせてもらうのが一番難しい」と彼が言ったので自分でも試しにトライしてみたもののやはりサクッと断られた。
帰りのバスのチケットを買うために昨日と同じオレンジ色が目印のバス会社の窓口へ。そこのねーちゃんがわりと別嬪さんなので彼に一枚撮れたら撮りたいなあと言ったらうまくアシストしてくれ、シャッターを切ってちょっとガッツポーズ。半日付き合ってもらった彼(多謝!)と別れフイエ行きのバスに乗った。
フイエでキガリ行きに乗り換えると隣に座ってきたのは10歳くらいの男の子だった。バスが走り始めると外が暗くなってきたのもあって周りの乗客の半分くらいが眠り始め、隣の男の子も項垂れるような姿勢で眠っている。
しばらくすると瞬間何かが光った。雷だ。そして車体をうるさく叩くようにしてスコールが降り始める。雨降る夜の山道を、上ったり下ったり曲がったりを繰り返し繰り返してバスは走る。右肩に少しの重みと熱を感じた。横目で見ると男の子の頭がこちらにもたれかかっていたが放っておく。まだまだキガリまでは遠い。
Foster the People – Warrant
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