DAY 057 I saw the master-hand.

ロッジをチェックアウトして向かいのレストランでエッグ・ドーサを注文して一日が始まった。そこそこ混みあう店内でドーサを注文している人はほとんどおらず、結局後回しにされて30分ほど待たされた。
一口食べたエッグ・ドーサの味は絶品だった。プリーでも何度かドーサを食べたのだが具の味付けが濃すぎて少ししんどかった。しかしこちらは辛めのスパイスが効いた野菜をゆで卵がいい塩梅でマイルドにしてくれていてドーサをちぎる右手が止まらない。40ルピーでかなり幸せになることが出来た。
昨日乗った急行バスに乗ってクシャルナガルからマイソールに戻る。車窓から見える風景は似ているようで常に変化していて、2時間半のあいだ全く飽きることがなかった。
マイソールのバススタンドに到着してチケット売り場でマドゥライ行きのチケットを購入しようとしたが明日のセミスリーパー・バスはすでに満席だった。空席がある今日のセミスリーパーか明日のリクライニングなしか、少し悩んで今日出発するチケットを購入。クロークにメインバッグを預けて少し散策することにした。
歩き出してすぐに暇そうなおっさんが「そこにネットカフェあるぞ」と聞いてもないのに教えてくれたので少し立ち寄り再び適当に歩き出す。すると帽子屋にいた若い男が声を掛けてきて「今日は仕事休みで暇だしちょっと案内してやるよ」とマリファナの匂いをさせながら言ってきた。
少し悩んだがバクシーシはしないと言ってるし、目を充血させるくらいキマっている人間が何か悪だくみをしようとしても何とかなるかとガイドの申し出を受けることにした。バスが出発する夜まですることがなさすぎて少しの金額なら払ってもいいくらいだと考えていたし。
ウルトラハッピーな彼は20分ほど歩いたところにあるエッセンシャルオイル工房に連れてきてくれた。工房の外のおばあちゃんが熟練の技で線香の形のお香を瞬時に作り上げているのを見学した後に部屋に案内された。
部屋の壁にはここを訪れた旅行者たちの感謝の落書きで埋まっていた。どうやら悪質なぼったくりではないらしいが、雰囲気的に何か買わないと気まずい感じ。それぞれのオイルの説明書きを読んでいると蚊よけの効果があるWater Lilyのオイルが普通に欲しくなって10mlだけ購入した。
一人になって適当に路地を彷徨った。そこらへんのおっさんにチャイをご馳走になったり、レストランの中から手招きされて入るとワンフォト攻めにあったり。最初はバスの時間まで面倒臭えけど歩くかと消極的な気分だったのに気がつけばわりと楽しんでいる自分がいた。
夕方になって再びバススタンド付近に戻ってきた。ポケットからスマホを出すと液晶画面に亀裂が一本走っているのを発見して愕然とし、目についたモバイルショップに入った。今更だが液晶保護フィルムを貼るためだ。
少し大きめのXPERIA用のフィルムをカットして貼ってもらうことになったのだが、カッターを持った店員の腕前が凄かった。外周部分を丁寧に切り取ると耳を当てるスピーカー部の小さな穴のところまで綺麗に切り取ってくれ、仕上がりはパーフェクト。ちょっとくらい雑でもいいやと考えてた自分が恥ずかしくなりました。インド人を侮る無かれ。
Chapterhouse – Breather
ポートフォリオに Hampi を追加しました。