DAY 058 Intermission

外は雨が降っている。わりと本降りで傘なしで外出するのは厳しそうだ。もう少ししたら晩御飯を食べに出ようと思っていたんだけどな。しょうがないので毒々しい色のファンタ・オレンジを飲んで空腹を誤魔化しつつ雨が止むのを待とう。

 

昨晩マイソールから乗ったバスはなかなか凄かった。そこらへんに設置してあるスピードブレーカー(わざと道路に凸を作ってスピードを落とさせるもの)なんか目じゃないくらいひどい道を走ったから車体はぐわんぐわんと揺れた。あれはディズニーランドのそこそこスリリングなアトラクションより揺れていたと思う。

到着したマドゥライのバススタンドは市街地の外れにあった。リクシャの客引きが鬱陶しかったので少し歩いてから寄ってくるドライバーに値段交渉して折り合ったリクシャに乗る。駅の近くで降りて目星を付けていたホテルまでてくてくと歩いた。

宿代は予想していたよりも安かったが案内された部屋は立派なベッドとは裏腹にバスルームが改装前でちょっとぼろかった。まあこのくらいは許容範囲内、ネットが繋がるだけでありがたい。近くのレストランでパトゥーラという中が空洞の揚げパンみたいなものを食べたがなかなか美味かった。

部屋に戻ってシャワーを浴びたらもう何にもやる気がしなかった。三日前はハンピにいて、一昨日はバイクラッペ、昨日はマイソール。調子に乗って移動しすぎたせいでガス欠な気分だ。でも手持ちのルピーが残り僅かなのでATMにだけは行かないと。

外に出た途端汗が吹き出したが構わず歩き出した。適当に大きめの通りを歩くがなかなかATMは見つからず、結局一時間ほど歩きまわる。カメラをぶら下げていたものの全然声を掛けて撮らせてもらう気にならずただ重たかっただけだった。

 

まだ雨は止む気配はない。それどころか雨脚は強くなってきた。腹が減った。朝に行ったレストランでレモンライスと何か美味しそうなカレーを食べて早く満腹になりたい。でも外の通りはきっと泥々になっているんだろうな。しかしほんとに腹が減った。

 

The American Dollar – Intermission


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