DAY 013 Coincidences

朝食を済ませて外のカウチで一服していると、同じ部屋のサーブという南アフリカから来た青年が横に座った。お互いAppleのラップトップをいじりつつ自分が撮った写真などを見せ合っていた。そしておれ一応フリーで写真取る仕事やってるんよねと言ったら、マジかおれも!と彼も叫ぶ偶然。

彼はデジタルの画像処理などテクニカルな方面からスタートし、その後故郷で駆け出しのフォトグラファーとしてやっていたがある時思い立ち旅立ったそうだ。元々はファッションを中心にしていただけあって彼のサイトには高いクオリティのポートレイトno作品が数多く掲載されていた。勝ち負けの問題じゃないけど贔屓目に見ても負けてるわーと強烈に刺激を受ける。

昼前に宿を出て街の東側にあるバスターミナルまで歩く。うんざりするような熱気の中たっぷり30分ほど、あと少しで到着というところで昨日布袋さんのペンダントトップを譲ってもらったインドネシア人と偶然の再会。向こうも本当に出会うとは…と驚き混じりの笑顔で、約束通りロープを通して首から掛けれるようにしてくれた。これから何処に行くんだ?と聞かれたのでブッダパークと答えると、おれまだ行ったことねえから一緒に行くわと意図せずして同行者ゲット。

バスは40分ほどでブッダパークに到着し、中に入った後は各自適当にぶらついたりメコン川が遠目に見える休憩所で休んだり。ブッダパークは様々なブッダの彫像がずらりと並んでいたが、特に歴史があるわでもないのでそこまでピンと来なかった。まあやること無くて暇ならおすすめな観光地といったところでしょう。中心部からわりと離れているので観光客もそんなに多くなく、のんびりとした空気が流れていて居心地自体は悪くなかった。

そういえばテレビ局のドキュメンタリー撮影クルーのアテンドっぽい人が多摩美大のポロシャツを着ていたので話しかけたらなんと日本語ペラペラなラオス人。こちらが「多摩芸大ですか?」と微妙に間違って尋ねたのに「多摩美じゃないっす」と完璧に返され、自己紹介されるまで日本人だと信じ込んでいた。ラオスの製作会社はまだこれからというレベルだが、タイの制作費が高騰していく将来ラオスに外注されていくんじゃないかとか今は結婚式の撮影が一番割がいいなどと興味深い話が聞けた。

十分満喫したのでインドネシア人の彼に先に帰るよと告げ再びバスに乗る。ブッダパークで会った同じ宿のポーランド人の女性も同じバスだったのだが、途中で休憩がてら寄った国境の屋台で串焼きを3本にバナナ一房を購入して非常に気持ちのいい食いっぷりを披露してくれた。そういやブッダパークにいた時も常にペプシ持ってたなあ。恰幅のよい女性がたくさん食べている姿はなかなか素敵だと思う。

バス停からの帰り道で予め目を付けていた旅行代理店に立ち寄り、他よりも少しだけ安い値段で明日のバンコク行きのバスチケットを買う。代理店のおっさんは対応がとても丁寧で素晴らしく、去り際に握手してしまったくらい。宿に戻ってカウチに座り、象の絵をクレヨンで熱心に描いている女の子の隣で二匹の猫が付かず離れずの絶妙な距離感で鬼ごっこをしているのを眺めていたら日が暮れた。

 

Hudson Mohawke – FUSE


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