DAY 346 At long last, the sky is clear.

いつものように中庭で朝食前に一服しながら空を見上げる。四角い枠で縁取られた内側に見える色はくっきりと青くやっと雨の心配のない一日になりそうだ。長いこと泊まっているせいかカサの朝食は少しずつ豪華になり今朝は満腹になるまで食わされた。いい始まりだ。

まだ行ったことないセントロの南側を歩いてみる。途中で道端で新聞を売っている親爺の前に雑誌が置いてあるのを見つけて読めないくせに買ってみた。3ペソ、15円くらいか。ページをめくっていくと驚くほど広告のページが少ない雑誌だった。

いつの間にか海岸沿いに出る。日射しは強いものの気温はそこまで高くなく絶好の行楽日和。光と影のコントラストがとても綺麗で昨日までの曇り空の下でただ薄汚れて見えた路地とはまるで別物みたいだ。これが本来のハバナなのかもしれないな。

夕方になり床屋に入ってみる。横と後ろだけ刈り上げてもらうといくらと聞いたら1CUC、予想通り安い。担当してくれた理容師のごつい兄ちゃんは自分が日本人だとわかると二の腕をまくり上げてトトロのタトゥーを見せてくれた。まじか、キューバでジブリっすか。

散髪中はずっとアニメと漫画の話。ほぼ同い年の彼の知識は深く広く、まさかの高畑勲の名前まで出やがった。ちょっと日本料理へ話が飛んでスパイスの話になった時も自分がパプリカと言った瞬間の返しが今敏。降参、感服、脱帽。

さっぱりした後で残りの所持金のほとんどを煙草に突っ込んだ。フィルター付で最安の白と黄色のクラシカルなパッケージがかっこい煙草を2カートン、これでコロンビアの煙草が高くても安心だ。財布の中身はあと晩飯代とデザートのアイス代と明日の空港までのバス代だけしか残っていない。何事も起こらず無事に飛行機に乗れることを今から祈っておこう。

 

HOTEL MEXICO – Starling, Tiger,Fox


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