DAY 225 Chill out with chai and smoke.

夜明け前、バスはシーラーズに到着した。全然寝足りなかったのでもっと遅く着いてもらってもよかったのに。よろよろとバスから降りてトランクからバックパックを引きずり出して背負うと普段の二割増しくらいでずっしりと肩に食い込んだ。

まだ五時を過ぎたばかりだからバスもまだ走ってないだろうしタクシーを拾うしかなさそうだ。一人だと割高なので他の旅行者を探して中心部までシェアしようと目論んだが固まってすでに行き先が決まっていそうなグループ一組の他には誰もいない。明るくなるまで待合室で時間を潰そうかと建物の中に入ろうとすると後ろから声を掛けられた。

振り向くとさっきのグループと一緒にいた白人の女の子が立っていた。聞けばグループとは別口の個人旅行者で、自分と同じく宿の予約もしていなかったので一緒に中心部に行くことに。MapのGPSを起動させて調べてみると4km弱ほどの距離だったので時間もあるし歩いていくことになった。

ルーマニア人のアディは北京の大学に留学した後でそのまま住み続けているらしい。建築の仕事をしていて転職の合間の休暇でイランに来たとか。イランの次はイラクに行くと聞いてびっくり、場所さえ選べば大丈夫らしいけど女の子一人はなかなかっすよ。

自分一人だったら絶対に歩いて移動しない距離だったが話し相手がいるのでそこまで苦にならない。野郎じゃなくて女の子っての大きいな。キャリーム・ハーン砦が見えた頃には太陽も昇ってだいぶ明るくなっていた。

ネットで事前に調べていたイラン人向けの安ホテルが潰れていたせいで宿探しの始まり。早朝ということもあってなかなか見つからず、荷物を背負ったままずっと歩き回っているので二人ともへばり気味。一軒のホテルでツインの部屋が空いていると言われたが値段が少し高めで断念した時にはこっそりとがっくり、何も起こらなくても夢見たいんすよ男の子だもん。

最終的にアディが持っていたロンリープラネットに載っていたホテルに行ったらドミトリーに空きがあったのでそこに決定。手頃な値段で部屋も綺麗だし中庭広いしネットも繋がるしで全く不満は無かった、うん無かったはず。

 

夕方、明日は金曜日だと気づいてバザールへ向かう。ちょっと両替したかったので声を掛けられるのを期待して歩いていたが収穫無しに終わり、そのうちバザールの外に出てしまったのでホテルに戻ろうと歩き始めるとチャイハネを発見した。

中に入ってアップル味のシーシャとチャイを注文。ヤズドでもチャイハネを探していたが全然見つからずこれがイラン初チャイハネ、初シーシャだ。ぶくぶくとゆっくりと煙を吸い込んでは吐いて、喉が渇いたらチャイを一口飲んで。炭が崩れてかけらが灰になりぽとりとテーブルに落ちていくさまを意識を半分放り出しながら眺め続けた。

 

School of Seven Bells – Half Asleep


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