わりとミニマルなせいかつ「オランダがてまねきしてる」

心斎橋スタンダードブックストアにて開催された小野博 X 久保田裕之トークイベントへ。元々小野博さんの著書「ライン・オン・ジ・アース」を友人から貸してもらったのをきっかけに自分でも購入して以来HPをちょくちょくチェックしていて、新作の刊行記念でいくつかのイベントが日本で開催されることは知っていた。現在世界一周ハネムーン中のその友人からアムステルダムで小野さんと会ったよとタイミングよくメールも届いた。そんな不思議な縁の後押しもありつつで聞けた、オランダの話。

よくある写真家の講演会とは違い対談相手が社会学者の久保田さんということもあってオランダという国で生活するとはどういうことか、日本とオランダでは生活様式や価値観や社会通念はどう違うのかなどが堅苦しさとは無縁の自然でわかりやすい視点から話が展開されていき単純に面白い対談でした。自分自身3月に退職してからフルタイムで働かずに生活自体をミニマルにして暮らしているので余計頷けるところも多かったし。

質問の時間があったので「日本では資本主義的サクセス(例えば中高生に送りつけられる進研ゼミで全て上手くいって薔薇色の未来が!とか課長島耕作の怒涛の出世で社長島耕作に!みたいな)が持て囃されるしメディアもじわじわプッシュしちゃうような文化があるがオランダでは?」というようなことを質問したのだが、回答は極めてシンプルで「そういったサクセスを求める人々はアメリカに行ったりするからそういう風潮はほとんどないよ」でした。うん、合理的。

合理的と言えばオランダでは子供たちは小さい頃から適性試験とか検査のようなことをたくさん経験するので12歳ぐらいになると自分の中で進路や将来が固まってるらしいですよ。「おれは音楽王になる!」と子どもが言うと先生は「よし、君はプログラマになりなさい。音楽は週末にやったらいいよ」と答えるそうな。実際オランダでは労働時間が厳格に管理されているので余暇は十二分にあるから先生の回答は合理的かつ的確なのだ。週末の音楽が大成して成功すればそれもまたよし、趣味で音楽を楽しみ続けるのは一番幸せな形かもしれないのでそれはそれでよし。

ここ数年程いっぺんくらい異国である程度の期間定住したいなと考えていたのだが、今日で一気にオランダという国へときめいてしまった。これまでドイツに「ベッヒャー好きだしブンデスリーガあるしテクノ天国だしいいなあ」と心踊らされていたのだが、オランダはそのドイツの隣だし自転車の街だし町並みもよさげだしプラス今は日本人が移住するにはおすすめらしいです。しかし本気で異国生活を考えるとなると今ののんびりした生活に別れを告げなければならないので痛し痒し、ままならんね。まずは英語をもうちょい本腰いれて頑張らんと。フゼラフフゼラフ。


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