引っ越してちょうど二週間が経った。五月に東京に引っ越して三つ目の家、分不相応に広く快適過ぎるほどに素晴らしい。しかし三年前くらいから実家も含めてひとつの場所に長くても三、四ヶ月しか住んでいないのか。京都、実家、ニューヨーク、実家、旅行、実家、椎名町、千川。よく言えば身軽、悪く言えば落ち着きがない。

東京に住むとしたら中野や高円寺などの中央線か東横線沿い、ある種の定番エリアに住むと思っていた。しかし実際にはわりと適当で偶然任せな性分のせいか池袋界隈を転々としている。ブクロサイコー。言いたいだけで実際に最高なのかはまだわからない。

自分たちの世代にとって池袋とはすなわちIWGP、池袋ウエストゲートパークだ。田舎の高校生だった自分にとってあのドラマは新鮮で刺激的すぎた。高校を卒業して東京に遊びに来た際に池袋を歩いたときなんて興奮しっぱなしだった記憶がある。

あのドラマから15年以上が経った。もう若いなんて言い切れない年齢になってからの東京は関西に住んでいた頃にしばしば聞くような「東京だけは住みたくない」「あんな人多いとこ人が住むとこちゃうで」的な場所では全然ない、少なくとも自分にとっては。

そりゃあラッシュの時間帯の電車は地獄絵図みたいだけどそれを除けば悪くない。意外と自転車でどこにでも行けちゃうし、来日する奴らはほぼ確実に東京でライブするし、かわいい子も多いし、テレ東映るし。

ただ高校を卒業した18歳ですぐに上京していたら確実に飲まれていただろうなとも思う。世界有数の都市でもあるので便利で快適だけどそんなにちょろくはない。そこそこおっさんになり“いなし方”みたいなもんを覚えた今の年齢で東京に来たのはいいタイミングだったのかもしれない。

 

くるり – さよならストレンジャー