写真撮影を生業にする人が持つレンズの中で最もスタンダードな組み合わせは「大三元」と呼ばれるものだ。メーカーや価格で違いはあれど「広角ズーム」「標準ズーム」「望遠ズーム」の三本、それにボディが2台あればほぼ全てのシチュエーションをカバーすることが出来る。

自分は旅行資金に充てるためにある程度の機材を処分していたのでフリーランスを再開するにあたりある程度買い足す必要があった。そして運良く父親からいくつかレンズを譲ってもらえたこともあり手持ちのレンズは広角ズーム、単焦点35mm、単焦点マクロ60mm、望遠ズームというラインナップ。一番使用頻度が多い標準ズームが無いが最低限揃ったといえる。

少し前に参加した撮影テストを兼ねた研修の際に標準ズームがないとやっぱり微妙に不便だなと実感したこともあり学生時代に使っていたフィルムカメラとレンズを実家から送ってもらい下取りに出すことに。残念ながらNikon純正は高すぎるのでサードパーティ製に的を絞りネットのレビューや中古在庫とにらめっこしながら悩む日々が続いた。

しかしどうしても標準ズームで探すとどうにもこうにもぐっと来ない。旅行中は35mmしか持っていなかったので単焦点に慣れすぎたのかもしれない。有用性なんて言われなくてもわかってる、でも心の男根はぴくりともせず沈黙したままだ。

もし研修を受けた案件に関わることになっていたら絶対に必要だったので悩むこともなかった。しかしそれを辞退してしまったので標準ズームが早急に必要ではない、あれば便利だけど自分の撮影位置が限りなく制限される現場でない限りは大丈夫だ。

半ば強引に自分を納得させて50mmの単焦点を買おうと決めると一気にテンションが上がった。もうビンビンである。ずっと使っていたSIGMAのArtシリーズの35mmがかなり気に入っていたこともあり何を買うかなんて迷う必要なんてなかった。35・50・60とあれば標準ズームの領域はほぼカバー出来ていることになると自分に対する言い訳も完璧だ。中野から帰る道中に妙に身体が軽かったのは下取りに出した機材のほうが重かったという理由だけではないだろう。

 

ちょっとした悩みの種も無事に解決してすっきりした気持ちで真夜中に終電で渋谷へ向かう。石野卓球氏(好きすぎて呼び捨てになんてできない)の新譜リリースツアーも兼ねたイベントが開催されるのだ。

週末だし渋谷だしなと思っていたら案の定、自分を含む氏目当ての客と金曜の夜だし朝までシャバダバ勢、ヒャッハーかわいいオナゴはいねがー!勢に分かれていた。

週末のクラブで騒いだりナンパするなと言うつもりは毛頭ない。でもメインの氏のプレイ中、ノリまくっている女の子に空気を読まずしつこく絡みに行ったり全然叫ぶべきタイミングじゃない時に最前列で1時間くらい叫び続けるのは正直どうかと思う。他所でやれや。

 

石野卓球 – Rapt In Fantasy