DAY 268 A disappointing cafe

エッサウィラに来た一番の目的はジミヘンゆかりの地を見て回ることたっだはずなのに気づけばもう一週間。ああ、ある意味では予想通りなのだけれどずるずるずぶずぶゆらゆらと沈んでしまっていた。

昼前に起きてとりあえずもう2泊延泊すると宿の爺さんに伝え、安い食堂でタジンを食べて腹ごしらえしてから南に向かって歩き出す。シーズンオフで暇そうに呑気そうなラクダが座り込むビーチを横切った。イヤホンから流れているのはもちろんジミヘン、これで砂のお城が見えたら最高なんだけどなあ。

国道から脇道に入る。砂利を踏みしめ橋を渡り目的地のジミヘンカフフェがみえた。建物の壁にジミヘンのグラフィティが描かれているのを見てちょっとテンション上がる。早速中に入った。

耳に飛び込んできたのはパープル・ヘイズでもブードゥー・チャイルドでもなく、ビルボードらしきポップなダンスチューンだった。マジか、頼むよジミヘンカフェって看板出してるんだから聴き飽きてるかもしんないけどせめてジミヘンの曲かけてくれよ。

明らかにジミヘンに何の興味も無さそうなおばちゃんが出てきたので「飲み物何かある?」と尋ねると冷蔵庫の中を見せられた。スプライトを注文して外のテーブルに座る。瓶の飲み口にたかる蝿を追い払いながら煙草に火を点けた。

ネットで調べた時に見た「期待しなほうがよい」という一文は正しかった。なんというか、ジミヘンカフェに来たという結果だけが残ったというか。客は自分一人しかおらず、おばちゃんはテーブルに突っ伏して昼寝を始めその横で猫も丸まって眠っている。やれやれ、としか言えんわ。

 

Jimi Hendrix – Bold As Love

ポートフォリオに Bibi Fatima を追加しました。


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