DAY 245 Importance of Nuance.

ベルリン在住の友人と晩飯時にヴェディングで待ち合わせ。自分のホステルがあるヤノヴィッツからは結構距離があったが昼間全然外に出なかったので歩いて向かうことにした。

初めて来る街や都市を歩く時は最初のうちは恐る恐る、ちょっと雰囲気やリズムが掴めたらさくさくと歩いていく。想像通り治安は悪く無さそうだし道も綺麗で交通マナーもいい。途中からイヤホンを突っ込んでドイツ産の音楽を聴き始めたら足の運びがより軽くなっていく。

二時間弱歩いて時間ぴったりに待ち合わせ場所に到着した。自転車を引きながら現れた颯爽と現れた友人と近くにある中華のレストランに入る。麻婆豆腐や茄子を揚げたやつとエレバン以来の米の組み合わせは不味いわけがなかった。

中華を堪能した後はPANKEというアートスペースとバーとクラブをミックスしたようなところで日本映画が上映されるのでそちらへ。塚本晋也監督の「六月の蛇」。この監督の作品は昔主演のりょう目当てで「双生児」を見たなあ。

ビール片手にソファに沈み込みながらスクリーンに映しだされた青みがかったモノクロの映像に没頭した。贔屓目に見てもマニアックな内容の映画だったがかなり楽しめた。そして上映終了後に友人と「言葉のニュアンスって難しいね」という話になる。

「私」も「俺」も「僕ちゃん」も英語だとアルファベットの”I”という一文字で翻訳されてしまう。”I”でも大体の意味は通じるのだがその言い回しに含まれるニュアンスまでは翻訳されないし、そのニュアンスありきの台詞(意外と日本語ってそういう言い回しが多いと気付かされた)の場合は致命的に意味や意図が伝わらないことになるのだ。

でもそんなに気にする必要も無いのかもしれない。上映中、ストーカーの男性が主人公の女性を電話で脅すシーンで言った「バイブ買いに行くぞ」の台詞では観客全員が同じタイミングでどっと笑っていたし。そこらへんは世界共通っすね、平和平和。

 

Sascha Funke – Twingo


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