バスを降りると一斉にタクシーの客引きが群がってきた。はいはい、わたしゃバスで行くから結構ですよーとあしらいバス乗り場へ。どこへ向かうバスかいまいちわからなかったがとりあえず乗り込んだ。
スマートフォンのMapを頼りに適当な場所で降りる。ホテルまでのルートを検索したら徒歩40分、ちょっとしんどいが歩けない距離ではない。バックパックの腰と胸のベルトをカチッと締めて歩き出した。
暑さと肩に食い込むバックパックの重みにひーひー言いながら歩いていると子どもが三ケツしている原付きが隣を並走してきた。後ろに座っている二人はさっきすれ違った男の子二人、チナかと聞かれたのでジャポンだと答えたはず。
運転している小太りの男の子はゆるくアクセルを回しながらひっきりなしに話しかけてくる。ペルシャ語はわからんよと伝えたのに全然去る気配はなく、時間が経つにつれて笑いながら小馬鹿にされているような雰囲気に。なんだこいつすげえ鬱陶しい。しかしこいつ誰かに似てるな、ああMOTHER2のポーキーだ。
相手にしなかったらそのうちどっか行くだろうとひたすら無視して歩いていると後ろから石が飛んできた。自分に直撃するにはほど遠いところに飛んでいったのでよかったものの、振り向くとポーキーだけがケラケラと笑っていて後ろの二人はちょっと戸惑った表情。そうか、ポーキーお前が投げたんだなこの野郎。
プチッときて持っていたコーラの空ボトルを投げてやろうと振りかぶった瞬間にポーキーはアクセルを全開にして逃げていった。背負ったバックパックが無かったら追いかけていたかもしれない。しかし見た目ポーキーで性根もまんまポーキーなんて珍しい奴だ、そのうち原付きで派手にコケて身体中擦りむくよういろんな神様に祈っとこう。
Animal Collective – Summertime Clothes
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