DAY 212 Man shall not live on kebab alone.

ベッドから降りて立ち上がると足が少し痛い。昨日たいした距離を歩いたわけでもないんだけど、まあ翌々日に筋肉痛がこないだけましかと自分を慰めた。

ステパナケルトに着いてから毎日通っているケバブ屋に行って茄子とトマトがまるっと刺さった串をテイクアウトした。塩で味付けされただけなので野菜だけだとナンとの相性はイマイチだ、肉が足りねえ。

あっという間に夕方、突然ドアをノックする音。二階のエミリアの家のほうに宿泊している旅行者たちが夕飯をシェアしないかと誘ってくれた。ありがたい。一緒に街に買い出しに行って後はシェフにおまかせ、かたじけない。30分ほどで挽肉がたくさん入ったトマトのスパゲッティが完成した。

一口食べてしみじみと、人間はケバブだけでは生きていけないのだと実感した。ケバブも結構好きなんだけどね、久しぶりに美味しいものを食べると世の中にはいろいろ美味いもんがあるという事実を思い出してしまう。イランで荷物を日本に送って軽くして、ヨーロッパに入ったら絶対にオリーブオイルとにんにくと唐辛子を持ち歩こうとこっそり決意した夜。

 

Beth Orton – Carmella (Four Tet Remix)


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