DAY 192 On the train, 24 hours…

心配していたタクシーは時間より早くホテルに迎えに来てくれた。人も車もほとんどいないせいで少し早めにコングラッドの駅に到着。これから丸一日電車に揺られ、国境を越えてカザフスタンへ向かうのだ。

小さな女の子に買ったばかりのアイスティーを強奪されそうになりながら改札を抜けて電車に乗り込む。予想以上に混雑していて停車中の車内は乗客たちの熱気のせいでもうかなり暑かった。

電車は定刻で出発した。上段の寝台に寝転んでひたすら時間が過ぎるのを待つ。昼時に車内販売のおばちゃんからペリメニを買い、残ったウズベク・スムをカザフスタン・テンゲに両替して国境越えの準備は終わった。

国境に着いたらしく電車が止まった。寝台から降りて下の座席に移動するよう指示があり、乗客全員のパスポートが回収される。それから軍人たちに呼び出されて記念撮影をしたあとにこっそり煙草を吸わせてもらったり、英語が話せる別の軍人が「旅行する外国人は普通カップルとか複数で来てるのにお前は一人だからおかしい」と微妙に難癖を付けられたがパスポートは出国スタンプを押されて返ってきた。停車してからすでに三時間近く経過していた。

再び出発したもののすぐにカザフスタン側の入国審査のためにまた停車、停車中は窓から風が入ってこないせいで蒸し暑く乗客たちは皆いらいら。一時間以上かかって乗客全員の入国審査が終わりやっとカザフスタンに入国することが出来た。

真っ暗な中を電車は走り続ける。車内の喧騒もやっと静まって皆が寝る準備をし始めた。電気が消えて窓から風が入ってくる音だけが車内に響く頃にうんざりしていた気持ちがやっと、ちょっとだけ落ち着いた。

 

Grouper — Vapor Trails


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