DAY 172 The Longest Sunday

午前9時、ホーローグに行きのシェアタクシー乗り場らしき場所にバックパックを下ろした。いつもなら客待ちの車がいるのだろうが今日は日曜日、どうやら本当にシェアタクシーは出ていないみたいだった。

でもそれは想定内、ホーローグ方面に向かう車が通るだろうからヒッチハイクで捕まえて乗せてもらおうと考えていた。しかし一時間ほど待ってみて自分の考えが甘かったと思い知らされた、全然車が通らないのだ。通るのは地元の人間が乗っている車ばかりで乗り合いらしき車は一台も通らない。

2時間が経ちさすがにちょっと焦ってきた。地元の人々が何人も「今日は日曜日だから無理だ」と忠告してくれる。そんな時少しだけ英語が話せる若い兄ちゃんが「ローリー(大型トラック)に頼んでみたら?」と教えてくれた。

それから一時間、売店の前で駐車していたローリーに交渉してホーローグまで乗せてもらえることに。同じくホーローグまで向かうという男性と一緒に乗り込みスピードは期待できないが夜までに到着できるかな、と安心していたがそれは大きな間違いだった。

ローリーがイシュコーシムを発って二時間、運転手が山道の途中でエンジンを切り外に飛び出した。パンクではなくエンジントラブル、しかも自力修理が難しいやつらしい。ありゃりゃ、どうしようかとみんなで途方に暮れていると数台のローリーが通りがかる。すると運転手が顔見知りらしいドライバーを見つけ、同乗していた我々二人をホーローグまで乗せてもらえるよう頼んでくれた。なんていい奴だ!

しかしそれから一時間も経たないうちに2台目のローリーも停車した。前方にも同じく停車中のローリーが何台も見えている。悪い予感しかしなかったがとりあえず運転手と歩いて見に行くと一台のローリーが細い道の真ん中で立往生していた。そのローリーの両端は崖と瓦礫の山で車が通り抜けるスペースなんてない、なんてこった。

周辺住民や男たちが集まってわいわい騒いでいたが重機が来るまでしばらくはこの状態らしい。「おりゃとりあえず寝るわ」という2台目のローリーの運転手に礼と別れを告げてバックパックを担ぎ歩き出す。イシュコーシムから一緒だった男性と一緒に歩いて事故現場を越えてホーローグ方面へ行ってくれる車を探すことに。

30分ほど歩いたところで道端で車の整備をしているおっさんと出会い値段交渉の末に次の町まで乗せてもらえることになった。その3台目の車は次の町の検問まで送ってくれ、そこでホーローグまで行くという4台目の車を捕まえる事が出来た。

普通なら3時間でいける100km程度の行程、それが4台の車を乗り継ぎ10時間近くかかった。疲れた、逆さにして振っても何も出てこないくらいすっからかん。移動が大変だと言われるタジキスタン、こういうことか。

 

Yuck – Get Away


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です