DAY 053 First Tilaka on the top

早起きしてバイクを借りに行く。昨日の夕方立ち寄った時にはあった100ルピーの安いバイクは貸し出し中で代わりにネイキッドタイプのHERO HONDAを借りた。向かう先はハヌマーン・テンプル。神になった猿を祀る寺院らしい。

集落のごつごつとした未舗装の道を抜けて舗装されたアスファルとの国道に入りギアを4速まで上げる。バンビエンで乗ったカブっぽいバイクと違ってちゃんとクラッチが付いていて運転は快楽以外の何物でもなかった。

寺院の入り口にバイクを停めると待ち受けている長い石段が見えて少し及び腰になった。約600段ほどあるらしい石段を息を切らせながら上り、何度か振り返って下を見下ろす度に息を呑む。絶景也。

頂上に着いてしばらく眺めを堪能した後にお経を読む声が聞こえてくる建物に入る。僧衣にしては簡素過ぎるオレンジ色の布を纏った若者が奥まで来いよと手招きしてくれた。祀られている御本尊的なものに手を合わせると若者が額に赤い色のティラカを描いてくれる。手のひらに色水と大きな粒の砂糖を貰って平らげ、こちらは10ルピー札を置いた。

外に出ると自分の額のティラカがインド人の観光客に好評で、下に降りるまでに5組くらいと記念写真を撮った。お前の笑顔は美しいとお世辞まで貰ってただ照れる。

再びバイクに跨り集落の外れにあるレストランへ遅い朝食を食べに行く。同行した日本人の男性お薦めのアメリカンブレックファーストを注文したのだが、ある物を一口食べて味を堪能していた時に気づいた。1ヶ月食べていなかった肉を、ベーコンを食べちゃった今と。

プリーでヨガを教えてもらっている時期にインドはベジ料理のほうが美味いと気付いて以来意識的に肉を食べないでいたのだが、久しぶりの肉はただただ美味。身体は間違いなく歓喜していた。

暑くなってきたのでゲストハウスに戻り昼寝をしようか迷ったが夜にぐっすり眠るために起きていることにした。外に出て椅子に座り、iPodをスピーカーに繋いでI Am Robot And Proudのアルバムを流す。

いつの間にか日は陰り雲の色は薄く灰色がかっていた。目の前を尻尾の長い鼠が駆けていく。宿の奥さんが洗濯物を屋根があるところに移して「雨が来るよ」と教えてくれた。クリックホイールをぐるぐると回して選曲をレイ・ハラカミに。雨の匂いがする。

 

Rei Harakami – lust


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