DAY 035 A long power cut and sitting around a green jungle

昼前から始まった停電は一向に終わる気配を見せず、昼食を食べ終わりじゃぶじゃぶと洗濯を済ませても部屋のファンは止まったままだった。埒が明かないのでLotusに向かうと店内の照明がついているのが見えて喜び勇んで中に入った。

しかし電気は通っているのもののネットがつながる気配はない。こりゃ駄目だ、この辺一帯のネット回線にトラブルがあったらしい。コーヒーシェイク一杯で店を出てとぼとぼとホテルに戻りしばし昼寝。

起きてロビーに行ってみたが状況は変わらず。ホテルのレストランに飯を食べにきていた系列のゲストハウスの日本人に将棋でも指さないか?と誘われ、やることもないので快諾し一緒に外に出た。ゲストハウスまで歩いていると魚をずらっと並べている屋台に人だかりができていた。

さて久しぶりの将棋だ!と思ったら将棋盤はあるものの肝心の駒が見当たらない。麻雀牌ならあったのでもう二人誘ってジャラジャラと即席の卓を囲んだ。懐かしい、高校時代の冬は部活が終わった後部室でこんな風に麻雀したものだ。一度顧問の先生にバレたけど「お前ら緑のジャングル囲んでるらしいな」と釘を指すだけで実質お咎めなしだった。

 

局が進むにつれてインドの田舎でイースーチーとか考えているのが妙におかしくなり、自分が何を待っていて何をツモってきたいのかよくわからなくなってきた。小さくカチャっと誰かがツモる音、パンっと卓上に捨てられる音。ああ、緑のジャングルというよりもまるで宇宙。外から聞こえるクラクションの音に心地良いリズムを感じて少し身体が揺れた。

半荘を終えて外に出たが通りは薄暗く、照明で明るくなっているのはごく一部だけだった。薄暗い仲で歩く見慣れた通りはいつもと違って見えて少しどきどきしながらゆっくり歩く。すると突然全ての照明が一気に灯された。眩しさと共に目に入ってきた風景は見覚えがあるようでないような素敵な風景。

ホテルに戻ってロビーのソファでうとうとしながら夕食のカレーを待っていた。出来たぞー!とカレーと一緒に持って来られたのは普段の1.5倍くらい盛られてハート形にされたジラライス。おいおいと思って持ってきた若いスタッフを見たらニヤリとサムズアップされた。

確かに腹は減っていたので完食し、部屋に戻ってシャワーを浴びベッドに倒れこんだ。まだ20時にもなっていないが今日は営業終了だ。耳にイヤホンを差し込んでiPodの再生ボタンを押して電気を消して、あとはもう知らん。

 

bloodthirsty butchers – デストロイヤー

ポートフォリオに Before my departure を追加しました。


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