老人と海

冬、この時期に宮古島に行くようになって今年で3年目になる。もう荷造りにも慣れたもので、飛行機と行きと帰りの日に着る長袖以外は大量のTシャツをバッグに詰め込みついでに1年目に買った島草履も隙間に突っ込んで。仕事なので基本自由時間があまりないのもわかっているのに、南の島に行くという行為そのものに浮かれてしまう自分ももう3度目だ。

去年までとは違い前半のスケジュールがわりと緩かったので到着したその日に少しだけビーチを覗くことができた。島草履はホテルに置いてきてしまったので仕方なくスニーカーで砂浜を歩く。数秒後には靴下越しに靴の中に入ってきた砂のジャリジャリした感触を感じたが全然不快な気持ちにならない。
少し奥まったところにあるそのビーチにはどこかの観光客のグループ以外に先客が一人。ビーチへの入り口のところに止まっていた自転車のカゴには靴が入っていたのでおそらくはその先客の老人が止めて来たのだろう、裸足で砂浜の上に座りひたすら本を読みふけっていた。
まだ陽が落ちるには早い時間、観光客のまばらなこの時期にほぼプライベートビーチ状態。贅沢極まりまくりなはずなシチュエーションだけど、この老人にとってはいつもの日常。


Jimi Hendrix – Castles Made Of Sand


Comments

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です